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理想の1日

朝は早く起きるのがベターな選択なのだろう。7時くらいに起床し、軽い身支度を済ませ歩いて近くのコンビニへ。
即決にあんぱんとブラックコーヒーを購入し、ひと気の少ない公園まで歩き小鳥の囀りをバックにゆっくりと朝食を摂る。

家へ戻り映画を1本観る。観る映画は流行りの「アメコミ」でも、人情映画でも、モノトーン・サイレント映画でも、「アメリカン・ニューシネマ」と呼ばれる類でも何でもいい。只、画面と見ている自分の距離間から虚構の世界へ誘われたい。

映画を観終わり作品の感傷に浸りながら、時計を見て正午をまわってることに気づき、湯を沸かしカップラーメンを1つ食す。少食なので本当は食べなくても大丈夫だけれど、朝・昼・晩の3食の摂取はなるべく維持したい。

それから至福の読書タイムへ。3冊ほど傍らに置き、豆をミールで挽き芳醇な香りがするコーヒーを時折飲みつつ、また虚構の世界へ潜り込む。


約5時間程、本を代わる代わる読みながら”理想の1日”にとって欠かせない時間を過ごす。

日も暮れかけ少しお腹が空いてきたところで、原付に乗り行きつけのファミリーレストランへ。

いつも通りのものを頼みドリンクバーも付けてもらう。カバンから持ってきたタブレットを取りだし、電子版の新聞を読む。時折飲み物が空になると席を立つ。ここまで現実から目を背け続けてきた半日以上、最低限知っておくべき社会情勢などを目に通す。新聞も大方読み終わり会計を済ませ店を後にする。

若干、水腹で気持ち悪さを覚えながら原付を河川敷まで走らせる。肌寒くなった季節、風を正面から受けながら目的地へ。目的地に着くと原付から降りて近くの場所へ腰を掛ける。河川敷の向こう側では人工的な明るさが遠目からも感じられる。顔の角度を上に傾けると、対照的に夜空に散りばめられた星屑が目に映る。悪くない1日だったなと思いながら一服する。普段あまり吸わないタール値の高い煙草に火をつけ、少し咳き込みながらも水腹との相性は案外不釣り合いではないなと奇妙な考えを思い巡らす。

煙草3本分の時間が経ち携帯灰皿に吸い殻をしまい、次はジーンズの内ポケットからウォークマンを取り出し本体に纏わり付いていたイヤホンを解き両耳にあてる。
予め作ったいたプレイリストには僕の大好きな曲が肩を並べる。


1時間程が過ぎプレイリストの最後の曲が終わったところでウォークマンにイヤホンを巻きつけ内ポケットにしまう。
遠目に映る人工的な明かりが先程より減ったことを視覚的に感じながら、再び原付を走らせ帰路へ向かう。

自宅に戻りシャワーを短時間で済ませ歯を磨き、布団に潜り枕元にあるエッセイ本を開く。普段の何気ない出来事が面白おかしく綴られている。瞼が重くなり始めたところで本を閉じ電気を消す。今日観た映画、今日読んだ本の内容を頭の中でプレイバックしながら、冴えないなりに有意義に過ごせた1日を愛おしく思う。明日も明後日もこんな日常を過ごせることを切に願いながら目を閉じる。